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Aチーム3回目
Aチームも既に3回目。
この辺りから、1次史料の検討に入る場合が多く、研究らしくなってくる。
野田は室内装飾業の雑誌広告の収集・分析を開始、石橋も外遊の報告記事や日記、林は城絵図、増澤は新聞記事など、それぞれの方法論に移行している。発表を聞いていて本当に面白い。
ただし、その整理が不正確だったり、収集が足りないと、これから先の考察が進まない。前期中に今の作業をきちんとまとめるつもりで、研究報告書に臨んでください。

今回は、西洋建築史の伊藤先生、OBで10期生の田原良祐も飛び入り参加。貴重なコメントありがとうございます。
田原は、2日前に長女の結花ちゃんが誕生。パパ、がんばれ!

以下、講評。

〈野田〉A+ 前回に続き、圧巻の発表。専門誌3誌・一般誌4誌の2年分の広告を確認し、そこから室内装飾業者を抽出して、社史等から前身・後身の業種を確認。これを前身や創業年代、ターゲットによる広告の相違など、複数の視点から分析。人間離れした作業量。洋風のインテリア導入に際し、旧来の職人が材料を媒体に参入する例と、家具製造など当初から洋風の技術を基礎にする例があること、一般向けへの室内装飾のPRは意外と年代が遅いことなど、わかった事実も面白く、しかも本人自身が「面白い!」と思っていることが伝わる良い発表。各企業の詳細や戦後の傾向も加わるともっと面白そうだから、このまま進みましょう。

〈石橋〉A  前回までに収集した建築家の戦前の海外渡航事例を、各人の渡航報告や日記、雑誌記事から補強。これも十分な作業量なのだけど、固有名詞が所々不正確なのが残念。情報量が増えて渡航先の選択傾向がよくわかるようになり、考察も深みを増した。この研究の難しいところは、背景を考えるために、各国の建築事情に関する西洋建築史・近代建築史の幅広い知識が必要な点。今回注目したアメリカや北欧については、各国の動きと渡航傾向がぴったり一致して面白かったように、背景がわかると格段に研究が深まる。アメリカはずっと渡航先のトップだが、その目的や求められたものがどう変化したのか、かつ事前にアメリカ国内の情報がどのように届けられたのかがわかると、アメリカを主とする意味がありそう。いよいよアメリカ?!

〈林〉A 大手門の意匠や寸法を補強し、家格等との関係を分析。このデータの正確さが林の最大の武器で、史料性の確認や整理の緻密さはダントツ。考察では、壁仕上げと家格、枡形・門形式と知行高との関係はよく見えてきた。外様と譜代を比べるなら、狭間や石落としなど戦闘機能の有無や、門の規模もきっと関係しそう。実はここからが勝負で、機能的意味が薄い天守と、機能重視の大手門の違いをどう出すかが今後の課題。年代論が可能かどうかも含め、今後の方針を前期中に立てたい。

〈増澤〉B  伊勢神宮の式年遷宮の古殿舎の移築について、先行研究から各時代の状況を整理すると共に、新聞記事を中心に事例を抽出。前半部分は、先行研究をよく読み込んでいるけれど、それに盲目的になりすぎて、「各時代の状況を知る」という目的が達せられていない。時代ごとのまとめ必須。後半は、新聞記事では戦後の事例が多く、戦前が弱い。この研究でどの年代を主に扱うのか、幕末や明治期の事例をどのように集めるのか、方針を決めた上で事例を早急に補強。著名神社については、神社史なども参考にすること。早く伊勢と名古屋に行けますように。
by Asae 
[2016-7-2 13:49:15]
 



Cチーム発表
前回休んだ3名の発表。
就職活動が続いている人もいて、両立は大変だと思う。が、それを考慮してもなお進捗が遅く、ぎりぎりまで作業しているから、整理できていない。骨格がはっきりせず、発表としての完成度が低いのが難。1回ごとにまとめていかないと方向性がみえないから、次もまた未完成なままになってしまう。
とにかく大学に来て、きちんと打ち合わせてください(泣)。

〈杉崎〉B+  約50年前に調査された神奈川県内の農村舞台の事例を先行研究から整理。その情報量で3群に分けて扱う点や、現存確認の手法等は、方法や典拠の説明も含めて手堅い。発表もポイントを掴んでいてうまいが、集めたデータから何を読むか、比較が××。でも、今後の調査先と方針が決まったのは大きな一歩。まずは厚木周辺から調査を始めよう。今後は行動あるのみ!研究タイトル再考。

〈二階堂〉B  朝倉彫塑館の昭和10年建替え以前の姿を、朝倉文夫の記録から復原するのが今回の課題。複数度の増築の内容を文章から読み解き、各回の図面を作成したところまでは完璧。ただ、その増築課程だけがクローズアップされて、目的が曖昧になったのが残念。この復原は、昭和10年の計画の前身案に当たり、現存建物と複数の計画案を繋ぐ重要な意味を持つ。その位置づけを自分なりに再度整理して、説明できるようにすること。現存建物との比較ももう一歩踏込んでみよう。研究目的再考。

〈木村〉C+  松本城下町の近代の変化を、古地図と年表から解読。これは都市史研究の基本的な手法のひとつで、何の変化をみるか、方針を絞って行う必要がある。が、完全に時間不足、作業不足で、最も変化が大きいと予想される昭和期の地図は未完成で、かつ変化のポイントが掴めていない。本人がわからない内容は、他の人にも伝わりません・・。まず、年表で変化の「画期」に当たる年を考え、特筆すべき各期の動きを箇条書きで挙げた上で、それが伝わるような地図を作成する。地図ができないと調査にも行けない・・・。次回再提出。
by Asae 
[2016-6-25 21:55:58]
 



Bチーム2回目
Bチームのうち、3名が就職活動等で延期となり、5名の発表。
先週のAチームも合わせ、2周目になると一気に研究らしくなる。が・・・これはあくまでも順調な場合。
なかなか先に進まない人は、現在の作業の目的がずれているのが原因。集めたデータから何を読むのか、それを伝えるためにどこを強調するのか、そのポイントを考えながら進めないと、盲目的に細部に溺れてしまう。
研究も、設計と同じで、最初のコンセプトと計画が重要。
次回の3名は、それを心して発表してください。

〈齊藤〉A 今回最大の成長株。前回は、神奈川県内の文化財データを集めたところで時間切れだったけれど、この3週間でそのデータをきちんと「分析」し、かつその意味をよく理解している。ポイントもよく伝わるし、発表もパワポもいきなりレベルアップ。文化財系の制度と事例についてはこれでほぼOK。次の課題は、都市計画上の制度・実態の把握と、それを含めた研究目的の再考。都市計画は自治体ごとの差が大きく、かつ複雑だから、慎重に取り組むこと。

〈宮内〉A 今回から旧村田邸の1次史料の検討に着手。量や関連業者が多く、文字も読めないという強敵だけど、短期間によく整理して、全体像をつかんでいる。表現もわかりやすい。計画・工事の流れと、各業者の役割が推測できたのは大きく、今後図面や仕様書のどこに注目すべきか、予想できたはず。次回から本格的な設計変更等の解明へ。課題は、これほど詳しい設計・建設過程がわかることに、どんな意味があるのか?一住宅の例から、当時の社会や生活、建築界の何が推測できるのか、考えてみること。

〈丸山〉A 善光寺地震の被害のうち、旧善光寺町について具体的に分析。前回同様、一次史料の提示と分析、その地図上での表現やまとめが的確で、隙が無い。復興に関する史料不足が辛いが、そもそも「地震史料」は主に被害把握を目的に編集されるため、復興については独自に史料を探す必要がありそう。まずは飯田と松代を分析してみて、方針を決めましょう。善光寺町の町割については、両側町か片側町か、原史料で確認して訂正すること。研究目的は先行研究との相違を入れること。

〈服部〉B- 前回に続き、小学校建築の変遷の把握と、文化財建造物の小学校舎の利用状況の分析。法令や基準の内容を理解し、グラフを作り、パワポを作り直そうとした努力は評価する・・・が、一番大事な年代ごとの平面・配置の特徴がわかっていない(泣)。提示したダイアグラムや実例が不適切なのは、各期のポイントが理解できていないから(泣)。まずは「事実」や「事例」を正確に整理することが第一歩。美しさより、データの精度と的確な把握を重視すること。研究目的は、「廃校利用」では新しい建物もありえるし、学校として使い続けている事例は該当しないから△。歴史系の論文として扱う意味を再考すること。

〈小崎〉C+ ゴルフクラブの建築事例を、ゴルフ史や各ゴルフ場の社史等から把握。社史や建築家の作品集を一応集めているし、質問するとそれなりに理解しているようなのだけど、発表もレジュメも集めた「素材」そのままで、料理できていない。最も悪いのは、発表しよう、人に伝えようという工夫と努力が無い点。1回ずつまとめていかないと、何がわかり、何がまだわからないのか把握できないし、成長できない。まず姿勢を叩き直すこと。次回同様なら本気で怒る!!研究目的は、起承転結の「転」が無いから、その視点を考える。


by Asae 
[2016-6-11 0:15:12]
 



Aチーム2回目
Aチームの2回目。
今回は、インターバルが3週間という厳しい日程もあって、前回安定だったAチームもやや苦戦。が、全員作業量は充実しているし、方向性も明確。順調。

卒論は、作業8割、考察2割。
先行研究の理解やデータ収集をいい加減にすると、それを基に築く研究全体が危うくなる。一方、ただ漠然と作業するのではなく、作業の意味や集まったデータの活かし方を考えながら行うと、何倍にも深くなる。作業だけでも、考察だけでもダメ。
さらに、理解したこと、わかったことを「文章」としてアウトプットしていくことで、頭が整理できるはず。レジュメを軽視すると後で苦労しますよ・・。
研究目的については、全員、研究の「意義」を再考すること。

以下講評。

〈野田〉A 日本の近代インテリアの動きを、今度は複数の室内装飾業者の社史を軸にして整理。2日前に見た時にまとめ方を大変更したのに、きっちり間に合わせた能力の高さと集中力はさすが。各々の前身の業種やその業務の転換点がよくわかり、ポイントを的確に押さえている。惜しいのは、5社を並べた時に年代軸が粗くなる点と、5社を通してみる視点が弱いこと。次に移る前に、現在の年表を元に、今後注目すべき年代や事項を抽出してみること。

〈石橋〉A- 日本人建築家の戦前期の海外渡航に注目し、渡航先や目的、身分で分析。約100人のデータをこの短期間で整理したのはすごいし、3期の時期ごとの特徴も的を射ている。ただし、まだこのデータを使い尽くせていない。海外に行くことの重みが、現代とは全く違うことを頭において、なぜその国を選んだのか、なぜ渡航先が変化するのかを、当時の各国の建築界の動きと一人一人の事情を調査・理解した上で考察してみる。アメリカに集中したい気持ちはわかるけれど、もう少しがんばろう。事例の単位(件、人)の使い分けに注意。

〈増澤〉B+ レジュメが不出来で不安だったのに、発表は内容豊かで、質疑はさらに的確。もったいない。伊勢神宮の古殿の措置について先行研究からよく理解し、整理しているけれど、その説を誰が何によって示したのか、根拠がない。特に、古代から現代への扱いの変化は、今後の研究範囲を決める意味でも大事だから、再度整理し直し。事例の収集と合わせ、夏に調査できるよう進めること。

〈林〉B+ これもレジュメが未完成。発表内容の半分以下しか無い!もったいない。大手門の古写真の徹底的な収集と、各写真による意匠要素の分析、そのデータ整理など、作業は緻密で体系的だし、分類や定義も論理的。これで何で書けないの・・。今後の分析には、寸法や平面、棟飾りや狭間などを足したいし、表の項目はできるだけ細分化した方がやりやすい。城郭の古図や文書を加えてデータを補強すること。
 
by Asae 
[2016-6-6 21:11:16]
 



Bチーム初発表
今年のBチームの初発表。
1つの建築や町をじっくり扱うテーマが多く、発表を聞いていると楽しい・・はずだけど、まだ発表慣れしていないため、手に汗握る緊張感。発表時間が短い分、調べた内容のどこを重視し、どんな順番で話すか、どのように表現するか構成が重要だし、その取捨選択がデータを「自分の研究」にする第一歩になる。
そのバランスと発表が最も良かった丸山が初回発表のMVP!
良い発表を参考にしながら、腕を磨いてください。

〈丸山〉A+  江戸時代末期の善光寺地震の被害と復興がテーマ。近世の地震としては豊富な史料の残存状況や、広範囲かつ多様な被害状況をよく整理している。地図が充実していて、ただの「災害研究」ではなく、都市史研究としての視点が明確な点も優秀。理解・文章・パワポ・発表と四拍子揃って完成度が高い。今後は、重点地域について被害状況を「都市」的な視点で分析し、その後の復旧・対サクを精査。難解な史料読解は慎重に進めること。

〈杉崎〉A-  地元神奈川の農村舞台がテーマ。1回延期分を減点したけれど、農村舞台に関わる伝統芸能とその舞台構成の特徴をよく把握しており、発表に勢いがある。40〜50年前の先行研究との対比という意義も明確。今後実際の舞台をみる上で、囃子方など「音楽」の場、楽屋や道具収納など「裏方」の場の把握が不可欠だから要補足。次回は神奈川県内の舞台の実例を具体的に分析。

〈宮内〉A- 鎌倉市に現存する旧村田邸洋館に関する研究。今後大量の図面・史料と格闘することになるけれど、その前に建築そのものの特徴を、鎌倉市内の他の事例との対比で把握。現存作品を見ておらず、資料が限られる中で、よく整理し自分の研究にしている。自分自身の作業・考察と、先行研究の指摘との区別が明確な点も良いが、最後のまとめが残念。実感を掴む意味で、史料分析の着手前に現存する鎌倉の洋館を見に行くことを勧めます。

〈二階堂〉B+ これも、朝倉彫塑館という一建築の計画過程を追う研究。先行研究が複数あり、既に現地で史料調査もしていて、実体験がある分発表がビジュアル。現存建築以前の複雑な増築過程を図示した点は良いのだけれど、その作業の意味を考えないと、押さえるべきポイントがずれてしまう。現存建築の設計上の「手本」として、改めて建替え前の規模・平面・配置や意匠の特徴を正確に把握し、どこが共通し、どこが違うのか考えてみること。

〈斎藤〉B+ 神奈川県内の歴史的建造物の保存制度に関する研究。この制度は、文化財行政と都市計画行政の二方向があり、まず文化財行政からスタート。県内の国・県・市による指定・登録文化財の全リストを完成した作業量をまず褒めたい。ただ、国の登録・指定文化財の相違がやや弱く、集めたデータの分析が個人の感想のようになってしまった点がもったいない。内容に対してレジュメが不出来な点も残念・・。作業的には他の人より一歩先を行っているから、無理に前に進まず、今あるデータを最大限活かすことを勧めます。

〈小崎〉B 先週の再発表。今回は、グリーンハウスの歴史と意匠・平面の特徴まではクリア。が、A・レーモンドの作品がまだまだ不足。「レーモンドの研究」が目的ではないから、グリーンハウスの特徴を踏まえて作品をまとめないと大事な点を見落としてしまうし、グリーンハウスの位置づけが明確にならない。なぜその作業を行うのか、研究全体における意味を考えながら進むこと。まあ、一歩、一歩・・ですね。

〈木村〉B 松本城下町の近代化がテーマ。まずは町の歴史と、城下町らしい都市構造の特徴を把握するのが都市史研究の基本。江戸中期のゾーニング図も年表も完成して、特徴もちゃんと掴んだ・・と思っていたら、発表構成とレジュメが×。図や年表をどのように作ったか、何を強調しどんな順番で伝えるべきか、聞く人の立場に立った情報の提示が大事。この都市図が今後の基礎になるから、もう一度説明しなおしてみること。現地調査に向けてファイト。

〈服部〉C+ 近代小学校舎のリノベーションがテーマ。「転用」「改造」をみるには、まず元の校舎の平面・構造を知っておく必要がある。が、およその流れは理解したものの、各時代の特徴や変化のキーワードの抽出が弱く、文部省規定の制定などの背景も薄い。何より実作品の平面や意匠がほとんど提示できていないのが×。スタートの出遅れが敗因で、完全に時間不足。ここを越えないと先に進めないから、時代ごとに適切な実作品(平面・写真)とキーワード、背景を入れてまとめなおし。
by Asae 
[2016-5-21 21:36:31]
 



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